FC2ブログ

バイノーラル感を付与する編集手法

2015.11.10.Tue.23:19
バイノーラル録音は声に距離感・立体感が生まれ、効果的に使用すれば「語りかけられる快感」を増幅できる。
バイノーラルという言葉こそ浸透しているものの、録音機材についてはまだまだ誰もが持っている、というものではない。
私も自分で準備していれば声優様に貸与したりという事も可能だろうが、生憎持ち合わせていない。

こういった問題(?)を解決すべく、バイノーラルでない録音にバイノーラル感を付与する編集方法を
以下にまとめたので、何かの参考になれば幸いである。
なお、あくまでバイノーラル感をもたせるだけであり、ここでは左右方向に関する話に限定するので注意されたし。
※使用ソフト:Audacity

◇左右のパン振り
※録音がモノラルの場合は、まずコピーして同一のトラック2つを用意する。
ステレオの場合はトラックを分離するなどして、自由にパン振りできる状態にしておくこと。
SS_001.jpg
元データmp3
※今回はモノラル録音の音源を使用。匿名希望様、ご提供ありがとうございます。

両耳から均等に聞こえる状態を0として、左右に+100%まで振ることができるが
例えばトラック1を左+50%、トラック2を右+50%、といった感じに振る。
また、空間を広くイメージさせたければ、左+20%、右+20%(中央に寄せたほうが響いて聞こえる)
にする、等。
SS_002.jpg
編集中①mp3
※トラックをコピーし、それぞれパン振り。トラック1を左+50%、トラック2を右+50%。
この時点では、元データと聞こえ方は変わらない

但し、それぞれ左+100%、右+100%に振る、といった左右を完全に分けたステレオは、この手法においてお勧めしない。
ヒトの耳は、偏った方向から声が聞こえたとしても、通常両方の耳から情報を拾っているからである。

◇声を鳴らすタイミングの調整
上で準備したトラックの片方に対して、数十ミリ秒だけ空白を挿入するか
削除するかして、左右でタイミングを微妙にずらす。
左右で聞こえてくるタイミングが若干ずれることによって、立体感が生まれる。

ずらす時間についても好みの問題だが、個人的には0.02秒あたりが気持ち良いので
これをベースとして、状況に応じてアレンジしている。
声のスピードや、先ほどのパン振りによっても変わってくる。
なお、ここでは「リアルだと時間のずれはもっともっと短い」だとか、そういったことは考慮していない。
一度簡単に計算した上で試してみたが大して心地よくなかったので、ここは耳の心地よさを優先して良いだろう。
SS_003.jpg
編集中②mp3
※片方のトラックから0.02秒分の空白を削除。

◇左右方向の調整

正面ではなく、左右方向から聞こえるようにしたい場合は、個別に波形増幅で音量調整する。
響きなども考慮したうえで、最適なバランスを探そう(根性)
SS_005.jpg
※左から話しかけられるように聞こえる編集。わりと極端に。

これらを組み合わせて、バイノーラルモドキとしたものが以下の音源である。
バイノーラルモドキmp3
※上で紹介した編集以外は行っていない。

なお左側から話しているように感じさせるならば、左から先に聞こえるようにすると良い…とは限らない。
逆にすると、少し変わった味が出る。
バイノーラルモドキex_mp3
※後半で左から話しかけられるが、右から先に聞こえるようにずらしている。

実際にはこれらを組み合わせた上で、場面に応じてエフェクト等で細かく調整する必要があるので
かなりの労力が掛かる上、実際のバイノーラル録音には遠く及ばないが
拙作の某作品においては、一部のリスナーにバイノーラルだと錯覚させるまでの効果はあった。
あの耳がぞわぞわする感覚は、お手軽に、かつある程度得られるのだと思われる。

まだまだ自分も使いこなせていない所はあるので、
良い活用方法や他の手法があれば是非教えて頂きたい。

なお、次回作はバイノーラルで録ります(真顔)
スポンサーサイト
FC2公認の男性用高額求人サイトが誕生!
稼ぎたい男子はここで仕事を探せ!
[PR]

コメント

管理者にだけ表示を許可する